EC-CUBE 2.12 から 2.13へのアップデートは慎重に

ショップで利用している EC-CUBE というショップソフトのアップデートがあったので、2.12というバージョンから2.13へのバージョンアップを試みました。

EC-CUBEのサイトには差分のファイルがありましたから、それをダウンロードしてアップロードすれば良いかと思い、やってみたら・・・エラーの嵐。

調べてみると、データベース構造は違うし、見た目は同じだけどテンプレートのHTMLコードも変更されているしで、差分ファイルだけ上書きしても全く動きません。

元に戻そうにも、どのファイルを戻したら良いのか皆目見当がつかず、仕方なく、他のサイトでまだバージョンアップしていないところから、全ファイルをコピーして、テンプレートを修正しました。

データベースはいじっていなかったのでなんとか生き返りましたが、商売をしているサイトですから冷や冷やものです。

無料のショップシステムですから仕方がないとは言え、怖いですねえ。

VPNで自宅から会社のLANに接続

私は夜自宅で仕事をすることも多く、仕事用のPCを毎日持ち帰っています。そんな仕事をしていて面倒なのがファイルのやり取り。事務所のLANにはハードディスク(いわゆるNAS)が接続してあり、仕事の多くのファイルや過去のデータなどはそこに入っています。NASのファイルに外部から同アクセスするか。

最初に考えたのは、ファイルのダウンロードやアップロードができるサービスが付帯するBuffaloのNAS。使ってみたら、確かにファイルのやり取りはできますが、自宅のPCのWordから、事務所のNASに入っているWordのドキュメントを直接開いたりはできません。一旦ファイルをダウンロードして、またNASにアップロードするという手間が必要です。これをやってみると、特に複数の人で作業している場合など、ファイルのバージョン管理が難しくなり、思った以上に手間がかかります。

職場のLANに直接外部からPCを接続するのにはVPNという技術があります。かつては専用の回線を使わないといけませんでしたが、現在はインターネットを利用してVPNを構築することが可能になっています。

しかし、お金をかけずにVPNの設置・設定をするにはかなりの専門知識が必要なようで、きっぱりとあきらめました。

次には、BuffaloやYamahaが出しているVPN機能を持ったルーターを職場に設置すること。このためには機材の購入はもちろんのこと、固定IPサービスを利用したり、現在利用しているNTTの光電話兼用ルーターの設定を行わなければいけません。これまた面倒です。

取り付けるだけでVPNが実現できるオプションはないか?と探していたらありました。Wafflecellというソフトが入ったファイルサーバーを購入してLAN内に入れるだけで、外部からアクセスできるVPNが出来上がる、という代物。大手のメーカーや通信企業が提供しているオプションではないようで、ちょっと躊躇もしましたが、サイトのBBSを見てみると、ユーザーの質問にも丁寧に答えている様子。購入を決めました。

設定は驚くほど簡単。届いたサーバーをLANに接続し、スイッチを入れるだけ。あとは会社のPCからサーバーにログインしていくつかの設定を行うだけ。サーバーと一緒に送られてきたマニュアルに詳細に書いてあり、迷うこともありません。

早速自宅から試してみると、PCのネットワークのところにWafflecellサーバーや、会社LAN内のNASが表示されます。Wafflecellサーバーをクリックすると、ちゃんとサーバー内のHDにアクセスができます。

ところが、名前が表示されているNASにアクセスしても開けませんし、LAN上にあるはずなのに表示されていないNASも存在します。???

問題は、自宅のPCも自宅のLAN内にあったことにありました。自宅のLAN内にPCがありますから、ネットワーク機器の名前とIPアドレスの設定は、自宅のルーターが保持しています。自宅LAN内のPCは自宅のルーターにアクセスしてIPアドレスを探します。ところが、職場のLANに繋がった機器は、名前は返すものの、IPアドレスは会社のルーターが割り振ったもので、名前とIPアドレスの対照表が自宅のルーターにはありません。

さらに自宅のルーターのIPアドレスと、会社のルーターのIPアドレスとが重なっていたため、自宅のLAN内で使っているIPアドレスを持つ会社内の機器は、PCに表示もされない、と言う状況に陥っていたようです。

そこでまず、自宅のルーターのIPアドレスを変更し、会社のルーターのIPアドレスと重ならないようにしました。こうすることで、IPアドレスの直打ちをすれば会社のNASにもアクセスができるようになりました。

しかし、使用しているソフトの内部にはファイルのある場所がNASの名前で記憶されています。LANに接続されている機器の名称とIPアドレスとを結び付けるものがないと、一々IPアドレスを打ちこんでフォルダーを開き、ファイルを開かなければ使えません。

そこで教えていただいたのが、Windows7のケースですが、C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts というファイルの存在。このファイルの中に、LAN接続機器の名称とIPアドレスを書きこんでやることによって、PCが自動的に名前とIPアドレスを結び付けてくれます。通常書き込み禁止になっているファイルなので、書込み禁止解除に手間取りましたが、設定して見ると見事成功。家庭内のLANから、プリンターを含め、職場の機器にアクセスができるようになりました。

ただし、この方法では、自宅以外の場所で、やはり会社のルーターとIPアドレスが重なっているネットワーク内からだと、IPアドレスがぶつかって、アクセスができない可能性はまだ残ったままですが。

Windows XP から Ubuntuへ移行

既によく知られていますが、まもなくMicrosoftがWindows XPのサポートを終了します。当社には何台ものWindows XPマシンがありますが、重要なものは既に Windows 7 の入ったPCと置き換えました。

それ以外のPC、特に予備機などは、新品のPCに交換するだけの費用をかけることもしたくないし、OSだけWindows 7 や Windows 8 にアップグレードするには、メモリの量などが厳しいという状態。

そこで目を付けたのがUbuntu。予備機ではWEBの閲覧と、たまにOfficeソフトを利用する程度ですから、これならば、Ubuntuに付属して来るフリーソフトで間に合うだろうとの読み。

そこで、脱Windows 完全マニュアル (日経BPパソコンベストムック)という書籍を購入しました。この書籍にはおまけのDVDが付いており、PCに入れDVDドライブを優先設定するだけでUbuntuが起動、そのままインストールもできます。本にはインストールや設定の仕方も詳細に書かれています。

ということで、職場のPCで試してみると…一台目はCPUのスペックが不足しており、Ubuntuは立ちあがらず。どうやら Celeronなどの旧式なCPUでは、扱えるメモリー容量が限定されていてダメな模様。2台めも試してみると、同じ結果。しかたがないので特に状態の悪い一台は廃棄することにしました。データの入っている一台はとりあえずそのまま保管。

さて3台目。今度はUbuntuが起動しました。なんだか本に掲載されている画面とは若干違うような気もしましたが、そのままインストール用のアイコンをクリック。2度ほどフリーズ状態になって失敗しましたが、どうやらDVDドライブの反応に合わせてゆっくり操作しないとダメだとわかり、3度目にインストール成功。

DVDをとりだし、PCを再起動させてみるとUbuntuの文字が画面に表れて立ちあがりました。ところが…デスクトップ画面上にはマウスカーソルは表示されるものの、ランチャーやアイコン類が一切表示されません。これでは全く操作ができません。

どうやら、Ubuntuの標準のインターフェースであるUnityというシステムだと、グラフィックの表示に特別な機能を使っており、古いグラフィック表示用のプロセッサかグラフィックドライバでは、対応できない模様。

それではMateというインターフェースを試してみようと思いましたが、Mateをインストールしようにも、なにしろUnityの画面で何もできませんから困ってしまいました。WEBを探しまくって、コマンドラインを表示させるショートカットキーの組み合わせを発見。やっとMateをインストールし、立ち上げなおして見ました。

Mateを選択するには、ログイン画面を表示する必要がありますから、Unityでオートログインをオフにしておかなければなりません。Unityでどうやって設定画面を出すかというと、デスクトップで右クリックすると画面の設定メニューが出てきます。画面の設定メニューのウインドウの左上に全体の設定メニューへのリンクがありますから、そこからオートログイン設定メニューを見つけました。ああ面倒くさい。

そして再起動。ユーザー名を選んでパスワードを選択する画面で、小さなアイコンをクリックするとインターフェース選択画面が現れたのでMateを選択。ログインして見ると、今度はちゃんとバーやアイコンが表示され、Ubuntuが使用できるようになりました。

ただし、一部の設定はUnityに戻らないとできないこともあるので要注意です。