起業に必要な印鑑

個人として、あるいは会社を設立して起業する場合にでも必要になる印鑑は、とりあえず、おおむね3種類です。

まず印鑑登録して使う実印(代表者印)。企業の場合ならば「○○株式会社代表取締役の印」のような文字が入ります。普通は太い丸印。代表者印は、もちろん一つだけです。

次に銀行印。法的に金融機関用に代表者印以外を準備する必要がある、というわけではありませんが、一般的・慣習的には代表者印とは別に用意するようです。代表者印より一回り小さな丸い印鑑。文字は実印と同じです。

そして、一般にはあまりなじみがないですが角印。四角い印鑑です。これは一般的に「社印」と呼ばれています。

法的に印鑑登録された印鑑を押す必要がある文章には代表者印を使わなくてはなりませんが、それ以外の文章、例えば民間企業同士の契約書や領収書などに代表者印を押さなければならない、というルールはありません。それどころか、印鑑を押さなければならない、というルールも本来ありません。

ただ慣習的に契約書のような重要な書類には代表者印を使い、それ以外には角印・社印を使うのが一般的なようです。契約書など代表者名が入っている文章には代表者印を使い、領収書など社名のみのものには社印を使う、という整理でも良いかと思います。

大きな企業になれば、代表者印を使えるのは誰か、銀行印を使えるのは誰か、という権限の分担も行われることでしょう。