起業・開業・会社設立の動機

起業目標・創業の目的は人それぞれ

会社の起業・開業目的 ~わが社の場合

これから創業を予定されている皆様は、何故、起業したいと思われましたか?

ちなみに、私たちの会社の場合は「試しにやってみたことが利益を生み法人化すべき規模に達したので会社設立・事業化した」のが第一の目的で、あとは「自分たちの仕事や時間を自分でコントロールしたかった」というのと、また「会社の利益を自分たちで必要と思う社会貢献事業をまわしたい」という気持ちがあったことが2番目くらいの理由です。ですので、「会社規模の拡大」やましてや「上場」などはまったく望む企業形態でなく、「スロービジネス」が自分たちにあったビジネス運営スタイルです。夫婦で起業しましたので、会社の立ち上げ優先で、夫は家に帰らず、という猛烈起業家ではなく、家庭第一で運営しております。人によっては、「そんなのでは営利企業の起業じゃない!」といわれそうですが、こんな「スロービズ」でも一応起業以来黒字で運営しておりますよ~。あ、今のうちだけかしら?そうですね、うーん、次の一手を打たねば。

アンケートにみる起業・開業の動機・目的

さて、2006年に実施された国民生活金融公庫総合研究所の「ニュービジネスの開業事情」から、開業後1年以内の7850社に対して行なった、最もあてはまるもの1つだけを回答したアンケートでは以下の結果がでています。

起業・開業の動機~男性編 ベストランキング!

第1位  自分の技術やアイデアを事業化したかった   32.1%

第2位  仕事の経験・知識や資格を活かしたかった   17.9%

第3位  事業経営という仕ごとに興味があった      12.9%

第4位  自由に仕事がしたかった              12.5%

第5位  社会に役に立つ仕事がしたかった        10.3%

さて、女性経営者の起業・開業目的はなんだったと思いますか?男性と大きく異なる傾向は、男性ではランキング1位の「自分の技術やアイデアを事業化したかった」がさほど多くはなく、それよりも「社会の役に立つ仕事がしたかった」が多かったのです。自己と社会とのつながりを重視したものや、自己実現の選択が多いようです。また、「趣味や特技を活かしたい」あるいは、「収入を増やしたい」が男性とくらべて多かったのも特徴的です。女の私としては、少し気持ちがわかるような気がします。

起業・開業の動機~女性編 ベストランキング!

第1位  仕事の経験・知識や資格を活かしたかった     18.9%

第2位  社会に役に立つ仕事がしたかった           16.2%

第3位  自由に仕事がしたかった                13・5%

第4位  趣味や特技を活かしたかった               10.8%

第4位  自分の技術やアイデアを事業化したかった     10.8%

心にもう一度、問い直そう。起業するのは何のため?

上のようなアンケートは、与えられた選択肢の中からの回答ですので、実際はもっと多様な理由で起業されているかと思います。あるいは、目的がはっきり意識しなくとも潜在的にある起業目的となって運営されていることが多いようですね。

先日、お会いする機会があったのは、サラリーマンを定年まで勤めた50数年をかけて、コツコツ不動産投資を続け、サラリーマン引退後、不動産賃貸業の会社を興した社長さんでした。その物件数がすごい。サラリーマンをしながら、ビルを十数棟、アパートを数棟、駐車場を数物件所有し、資金潤沢な不動産REITを競合相手にしながら、若い女性が好む最新の設備・デザインでリフォームをかけてテコ入れする攻め不動産運営で会社を経営されていました。

驚いたのは物件数規模ではなく、そのバイタリティ!定年退職後も、フルタイムで不動産経営に携わっていらっしゃり、不動産経営が楽しくてしょうがない、っといった感じの方で、今後の会社経営の方針を熱くかたっていらっしゃいました。また、別の知り合いの不動産オーナーの方も70代のベテラン組ですが、やはり保有物件数は結構あるし、経済的自由はとっくのとうに得たし、なのに(といっちゃいけないか)、今でも物件数を増やしています。1つの物件にお邪魔すると、社長みずから、大工の棟梁とともにリフォームの現場入りをして、体を動かしている!この方も不動産経営自体がおもしろくってしょうがない、といった感じの方でした。仕事=生きがい、定年なんてないように見受けられました。お二人とも生き生きとされています。こちらの方々の起業目的は、やはり私やその他の方々とは違うような気がします。

さて、もう一人の高度成長期時代の落とし子といった感じの起業家は最近のベストセラー、神田昌典氏の「成功者の告白」に登場するタクという脱サラリーマン起業家の場合、家庭と会社組織運営の調和、がある種起業のテーマでした。カリスマ経営者といわれる人が家庭に破綻をきたしている例の多さ、あるいは立ち上げたビジネスの好調度に反比例するかのように、組織や家庭が崩壊している(いく)状態。高度成長期の「父親不在」の家庭により生み出された歪み~離婚・幼児虐待等、の原点に起業家としての生き様が反映しているとしています。同書には、タクとそのメンターである友人との会話の中で、鋭くこう書かれてあります。

「夫が会社でストレスを感じれば、妻にあたる。酷い場合には、気づかないうちに妻による子どもの虐待にもまで発展する。虐待するなんて想像するできない、極めて知的レベルの高い女性たちが、無意識に虐待してしまうんだ。」

「ということは、学校のいじめも、母親の怒りが学校内で再現されているんですね?」

「そうなんだ。怒りというのは伝染する。怒りのキャッチボールを社会全体で行なっているのが、現代という時代だ。」

「その怒りの原点が経営者なんですね。」

「そうだよ。だからこそ経営者には、しっかりとした家族観や哲学が必要となるんだ。問題は、自分の社会に対する影響力の大きさを知った上で経営している経営者がどのぐらいいるかだよな」

高度成長期をある種生き抜いた両親を持つ30代の女性という私としましては、大変共感する内容でした。

さていったい何のために起業するのでしょう?

つまるところ、人それぞれなのかもしれません。しかし、こんなありふれたことを自問すると、自分の価値観やビジネススタイルや規模がはっきりしてきて起業後にも役に立つかもしれませんね。

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